そもそも

そもそもミラーって、ガラスってなんだろう?ということから始まってミラーを暮らしに取り入れるメリットをお話しできたら良いなと思います。

前回のブログでも書いたように、ミラーは身近にある存在。そして今や高機能の割れないミラーだったりIoT搭載のスマートミラーが登場したり、スマホのインカメもミラー代わりになるような便利な時代です。

minami

…じゃあ私たちがガラスミラーにこだわり続ける理由ってなんだろう。

長く人々の生活に密着してきた素材だからこそどこかに理由があるはず…。そんな風に考えて、ミラーとは?ガラスとは?調べてみましたのでご興味のある方はぜひ読んでいただけると嬉しいです。

ミラーはガラス製品のうちのひとつ

「当たり前だよ」と思われる方もいらっしゃると思いますが笑 ミラー(鏡)は板ガラス製品のなかの一つです。ガラスには用途によってさまざまな製品が存在し、ミラーはそのうちの一つの製品なのです。

「日本の板ガラス」板硝子協会(2014)参照

ガラスの表面に、銀・銅の金属膜、さらにその上に塗料をコーティングしたものがミラーになるわけです。このガラスをミラーにするための加工を私たちは「ガラスの銀引き」と呼んでいます。

「かがみはどうしてうつるの」学研キッズネットウェブサイト・「旭硝子板ガラス建材総合カタログ技術資料編」AGCグラスプロダクツ株式会社(2020)参照

ガラスはなぜ透明なのか?

ミラーはガラスの製品の一つということがわかりました。では皆さんは、そもそもガラスが何からできているのか考えたことありますでしょうか?透明で美しくて、よく考えたら不思議な存在。ガラスは実は鉱物を混ぜて溶かして固めたものなんです。溶かして固めて透明なものが出来上がるなんて本当に不思議ですよね。「ガラスの原料」日本硝子製品工業会

一般的に天然の固体物質は固有の結晶構造を持っています。一方で鉱物を溶かして固めたガラスの構造は結晶のような規則性がありません。結晶構造を持つ物体に光が当たると反射・吸収・透過のいずれかをしますが、ガラスは結晶がなく光をそのまままっすぐ通すので「透明」なのだそうです。

ミラーと光

工場で加工されるミラー

 そもそもガラスは300nm~2700nmまでの波長をよく透過させる高い透光性をもった素材です。つまり、太陽の光を屋内に取り込むにはとても良い素材なのです。

 私が工場で、加工途中のミラーに日の光が差し込み光り輝いているのを見て、「きれいだなあ」などとぼんやり思っていたのはガラスの高い透光性のおかげだったわけですね!これはフィルムのミラーには出せない輝きだと思います。おうちの中にインテリアとしてガラスミラーを取り入れるメリットがここにあるなと感じました。ガラスミラーはその反射によってものを映し出すだけでなく、ガラスの透光性で日の光などをふんだんに取り入れ反射させることができるのです。さらに、ミラーに面取り加工を施したりすると、光の反射が多方向に向いてより美しくみえるようになります。

ガラスミラーのメリット・デメリット

ガラスミラーの良いところはほかにもあります。

  • 映像の映りが美しい
  • ガラスが固い素材なので歪みづらい
  • 多様な目的・シーンで使うことができる(洗面所・風呂・自由な形状加工など)

一方デメリットとしては、

  • 割れたときにけがをする恐れがある
  • 重くて持ち運びがしづらい
  • 二重に見える(ガラスの反射と銀の反射で)

などが挙げられます。ガラスミラー屋としてはガラスミラーの良いところばかりをメインにお伝えしてしまいますが、設置する目的や用途、ライフスタイルに応じてフィルムなどの割れない便利なミラーとガラスミラーを使い分けて頂く必要がありますね!

ガラスって、ミラーってなんだろう?少しはお伝えできたでしょうか。メリット・デメリットを意識して、暮らしに上手にミラーを取り入れてみてください。今後もミラーについて情報を発信していきます!最後まで読んでいただきありがとうございました。